事実の証明

心残りのまま永眠した 神谷 力 氏の手記。 トリカブト事件を冤罪と断定し、 判決の矛盾を鋭く指摘する。
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全文-26 (2013/02/15(金) 12:07:41)
2012.03.06

 全文-26
 
 一九七九年ころT株式会社のショーウィンドウにエバポレーターが展示されてい
たことは事実であり、そのころ私がエバポレーターを購入したことを捜査当局もT
株式会社の事情聴取で把握しており、当時の売上伝票が破棄されて書類では確
認できなかったということなのです。私の自らの供述に対して、その供述の真偽に
ついて、取り調べに当たったK警部は、一九七九年ころの購入は事実だと私に明
確に話しています。三回購入しても、一度も実用に供したことがないから、この一
回目の購入目的のみが脳裏にあり、検察官の作為ある主張に適時に反論出来
ず、供述が二転三転するのです。

 この状況で、逮捕以前に逮捕を予想して、総菜会社について矛盾なく説明でき
るように創作し準備したといえるでしょうか。料理表の栄養素の配列は、掲載した
料理表を見ればわかるように、一品目の料理表に調味料も含めて平均して一〇
種類の食材を使用します。約四四〇品目の料理表を作成するために四千回以上
『日本食品標準成分表』をチェックし、栄養素の配列を記憶していたのです。
逮捕直前まで私が住んでいた札幌の自宅が、逮捕後家宅捜索されますが、書
籍の中に『日本食品標準成分表』 があるのが確認され、月二万円の食費で効
率よく栄養を取るために、カロリー計算などをしてみた献立表も見つけています。
逮捕の一か月ほど前から、自宅のあるマンションを刑事がたびたび見張るのを、
私は窓から確認していますし、外出のときの尾行は常でしたから、逮捕が間近で
あることはわかっていました。もし逮捕を予想して、総菜会社の話を創作するた
めに『日本食品標準成分表』 を使用したのであれば、その作業中に料理表は作
成しており、栄養素の配列は逮捕前にすでに記憶が終わって、その段階で『日本
食品標準成分表』 などを処分せずにそのまま置いておくことはありえません。
私が実際に殺人のための準備行為を行い、それをごまかすために総菜会社を
隠れみのにしようとして、逮捕までに総菜会社の話を創作したとすると、栄養素の
配列だけが記憶されており、エバポレーター、マウス、クサフグについては、供述
が二転三転するほど、いい加減な記憶しかないということはありえません。これら
についても、周到に用意し確固とした供述が出来るはずです。その点を熟慮すれ
ば、この栄養素の配列を記憶していたという事実が、総菜会社の企画を実際に
行っていたことの、なによりの証拠なのです。
 
マウスとクサフグの購入目的について簡単に説明いたします。
マウスの一回目と二回目の購入目的は、当時、塩分の摂取過多による健康への
影響について、高血圧症などを中心にさまざまに取りざたされてましたが、具体
的な動物実験の結果は明らかにされておらず、マウスで実験して、「ヘルシー月
報」 に掲載できれば話題性があると考えマウスを購入します。
 
マウスの一回目の購入ですが、一九八三年十一月か十二月、池袋のペットシ
ョップから五匹を購入しますが、マウスを殺す可能性のある実験で、なつ江の目を
はばかり、自宅を避けてアパートSに持ち込みます。注射器を購入し、針なしで食
塩水をマウスの口に注入しようとして注射器を噛み砕かれ、扱い方がわからず実
験を中止し、五匹は西池袋の自宅近くにある廃屋の荒れた庭内に放してやります。
マウスの二回目の購入は、一九八四年二月か三月、電話帳で調べ株式会社
Nから五十匹購入します。食塩を一gから十gまで、購入した精製水一〇〇mlに
溶かし、マウスのしっぽにマジックで印を付け一〇グループに分け、一日一回1m
lずつ腹部に注射します。私との体重換算で、一日に三〇gから三〇〇gの摂取量
です。マウスは成長が非常に早く、当時はうろ覚えの知識でマウスの一日はヒト
の一年分の成長に該当すると誤解していました。実験期間を三〇日取りますが、
一週間で体重が二倍ほどに成長し、虐待で凶暴になり扱うことに恐怖を感じ実験
をやめてしまいます。体毛が異常に抜けるとか、手足や体の動きが極端に鈍るな
どを確認しようとした私の前で、体になんの変化も起こさないマウスは、汚れた姿
で元気に動き回ります。ドッグフードを両手で抱えて、カリカリ食べるかわいい姿な
ど、ヘルシー月報への話題の提供は、笑い話としての成果でした。五十匹のマウ
スは、前回と同じ荒れた庭内に放しました。
クサフグの購入は、最後の購入に依存はありますが、横須賀市で漁業を営む
M氏の証言、一九八四年三月ころから一九八五年秋ころまで、七回にわたり約
一二〇〇匹購入したことを、おおよそ間違いないと、私は認めています。そのうち
料理の実習に使える三〇センチほど大型のものは、三回目購入の一九八四年
六月に一匹、四回目の同年九月に二匹、六回目の翌一九八五年六月に三匹です。
フグ料理の実習に至る経過を説明します。私が料理本で実習した料理には、
魚料理も多く含まれています。料理本で魚を捌く面白さはなんといってもフグであ
ることを知り、捌くことに興味を覚え、同時にフグ料理を献立に加えられないか検
討してみます。材料費としては、トラフグは無理ですが、マフグなら可能性がある
ことがわかります。調理は採算上、私が調理師免許を取得することを考えてみま
す。早速フグ料理の実習書を購入して調べると、フグの毒性なども含めて種々の
ことが解説されていますが、とくに捌き方の善し悪しで身や皮に毒が回ると解説さ
れており、興味が強くなります。
手始めにフグを捌いてみることにしますが、都道府県条例でフグの調理師免許
を持たない者は、調理済みでない丸のままのフグは購入できないことがわかりま
す。いろいろ調べて見ると、クサフグなら理由のいかんによっては丸のまま入手で
きると判断します。購入の理由として、料理の実習に使用するとは言えず、大学
でクサフグの毒性を研究している友人に頼まれたと嘘をつくことにし、電話帳でM
氏を調べ、クサフグの購入をはじめます。二回目の購入の時、名刺を渡して身分
を明確にしました。一匹千円は、定置網を仕掛けて捕獲すると聞いて、一回の定
置網で大型の物が一〇匹程度捕れると思い、私が言い出した値段です。しかし
大型の物が捕れず、大型の物を得るために意地になり、飲み代を考えれば、など
と浪費癖がでて、購入が六回にも及び、大変な出費をしてしまいました。
アパートSには料理の実習ができる台所はなく、実習はすべて西池袋の自宅
で行います。購入したクサフグは自宅に持ち込み、実習に使えない小型の物は、
マンションのごみ捨て場に廃棄しました。一九八四年に購入した大型の三匹は、
九月に実習書のとおり捌いてみますが、なんとか捌けた程度で満足がいきません
。再度購入しようと電話をしますが、時期的に捕獲は難しいと言うので翌年まで待
つことにします。一九八五年六月購入の大型の三匹は冷凍保存し、数日後に捌
いてみますが、前回よりましな程度です。フグ刺しの薄造りなどは、とても手に負
えません。フグ料理を宅配の献立に加える見通しの立たないまま、免許取得は断
念します。ただ、捌いた各部位の毒の回り方に興味があり、前回と同じように、捌
いた順を明らかにして、身、皮、肝臓をそれぞれサランラップに包み自宅の冷凍
庫に保存します。

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