事実の証明

心残りのまま永眠した 神谷 力 氏の手記。 トリカブト事件を冤罪と断定し、 判決の矛盾を鋭く指摘する。
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全文-25 (2013/02/15(金) 09:46:00)
2012.02.22

 全文-25

「企画書要旨」は、東京拘置所に収容された約三か月後に、なんの資料もなく
書き終えたものです。罫紙(六百字詰め) に換算すると四〇ページから成り、業
務内容、宅配料理の献立表、利益計画表(第五期までの予想財務表) を詳細
に記述しています。ここで問題となるのは、業務内容や利益計画表は、企業会計
の専門家である私にとって、なんの資料がなくても作成するのは造作もないことで
すが、献立表については資料がなければ作成できません。なぜなら、次の表を参
照していただければわかるように、献立表には各食品の栄養素として、その単位
あたりのカロリー・蛋白質・脂質・カルシウム・鉄分・ビタミンA・ビタミンB1・ビタミン
B2・ビタミンC・食塩という配列で表示し、献立表の料理の栄養素を明らかにして
いるからです

料理表-2 
画像をクリックで拡大します。
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 この献立表の栄養素の配列は、一九八二年から一九八五年にかけて約四四
〇品目に及ぶ料理の実習と、それぞれの料理表の作成を行い、それを組み合わ
せて約一八〇種類の献立表を仕上げたとき、参考図書『日本食品標準成分表』
に表示されている栄養素を、料理表に正確に書き写して作成したため、その参図
書の栄養素の配列がそのまま私の記憶となり、「企画趣意書」 に記載するこが
できたのです。私が設立しようとしていた総菜会社は、宅配する副食材料につい
て、バランス栄養食と銘打って、一日に必要とする各栄養素を、まんべんなく摂取
できるように配慮することにしました。その献立表で栄養素を細かく集計できるよ
うにしたのです。

 現在出版している『日本食品標準成分表』 の栄養素表の配列は変更されてい
るかもしれませんが、当時のこの参考図書には数百ページにわたって、すべての
食品について先ほど述べた一〇種類の栄養素の配列で記載されています。東京
拘置所での書籍の購入はすべて記録されますから、「企画書要旨」 を書き終え
た入所後約三か月のあいだに、この参考書を購入していないことは明確に立証
できます。これらのことから、「企画書要旨」 が想像上の作文であると認定した判
決は、明らかに事実を誤認しています。なお、スタンダートな料理として裁判所に
提出した「企画書要旨」 の数点の料理表の中からハンバーグの料理表を抜粋し
ましたが、使用量、カロリー、栄養素等の数値は記憶になく適当に記入し正確で
はありません。

 ところで、逮捕以前に逮捕を予想して、その言い逃れのために企画書要旨なる
ものをでっち上げたのではないか、との判決同様の見解もあるかと思います。し
かし、それはありえません。私が逮捕を予想して、殺人行為をごまかし総菜会社
を隠れみのにするために、逮捕までに事実でない総菜会社の話を創作したとする
と、当然、総菜会社の全体像を頭に描き、公判での総菜会社に関係する尋問に
対して二転三転することなく答えられるように準備したはずです。ところが、総菜
会社に関連する供述は、数々の問題で二転三転するのです。

 検察官が描く殺人のための準備行為で、総菜会社に関連する問題とは、エバ
ポレーター、トリカブト、マウス、クサフグ、エタノール、カプセルの七品目の購入が
主な問題です。これら購入品は、逮捕から五年ないし十年前に購入し、記憶は薄
れていますから、記憶をたどって逮捕前に購入日と数量を確定しておかなけなけ
れば、公判で、検察官の追求にあっても、答えが二転三転し一貫した供述ができ
ません。逮捕後の取り調べで自ら供述したエバポレーターとマウスを除く五品目
については、公判で販売店の人たちが証言しそ、の場で購入日と購入数量を私
はノートにメモし、その後、これらの証人尋問調書が入手できず、メモを頼りにして
記憶をたどり、実際を明らかにできたのです。それでも第一審の公判では、二転
三転した供述を訂正し、事実を主張する機会はありませんでした。

 二転三転した私の供述内容を明らかにしたいのですが、被告人尋問調書が一
冊も手元に入らず、公判での供述内容が定かでありません。よって、記憶に残る
エバポレーターについての供述内容を説明し、マウスとクサフグは購入目的の実
際を簡潔に記述します。なお、トリカブト、エタノール、メタノール、カプセルの購入
は、総菜会社と関係がありませんので、次項五でその実際を説明いたします。

 エバポレーターの一回目の購入は一九七九年です。会社の取引銀行との関係
で、私が口座を開設していたF銀行室町支店の帰り道、理化学材料を販売してい
るT株式会社のショーウィンドーにエバポレーターが展示されていました。通りす
がりに何度か見ているうちに、興味を覚えて店の人からカタログを貰い、使用目
的や使用方法を理解した上で購入します。関東風と関西風の味付け、濃い口醤
油と薄口醤油、赤ワインと白ワイン、などなど、濃縮して比べたらどのような味の
違いがあるのか、おもちゃを買うようなつもりでエバポレーターを購入します。しか
し、部品が足りず、箱に収めたまましまい込みます。その後、仕事の忙しさに加え
て、恭子がたびたび心臓発作で入院するなどで、エバポレーターを使用すること
なく過ぎていきます。恭子が病死してコーポTに移り住むとき、収まりがつかない
多くの家具と共にエバポレーターも処分してしまいました。

 二回目の購入は一九八二年六月です。五月に最初の経営企画書が完成し、そ
の中で具体化していた顧客に月一回配布する『ヘルシー月報』 の話題集めに、
エバポレーターを利用することを思いつきます。エバポレーターでどのような話題
が提供できるかは、一回目購入のときの利用方法とほぼ同じです。このときは組
み立てる途中でガラス管を破損し、ガラスセットを購入しますが、ふたたびなす底
フラスコを破損し、同年一〇月、なつ江と結婚し仕事場をコーポTからマンション
STの自宅に移したとき破棄します。

 三回目の購入は一九八三年三月ですが、逮捕のときの取り調べで自ら供述し
ていながら、公判では二回目と錯綜して供述が二転三転します。結局、エバポレ
ーターの使用は、水道の蛇口に差し込んでガラス器具内を低圧にするアスピレー
ターが、抜けたり水が飛び散ったりして、実用に供さないまま箱に収めて放置します。

 公判では検察官が、一回目の購入を無視し、二回目を一回目、三回目を二回
目と言い替えて私を尋問します。捜査当局が一回目の購入を把握していながら、
検察官はなぜ一回目を認めないのか。一回目の購入を認めると、その当時は殺
人の準備行為をはじめたとする一九八一年から、二年も前のことであり、エバポ
レーター購入が殺人の準備行為とは無関係となり、私の説明が事実となるからで
す。

 私は第一審ではこのことに気がつかず、一回目から三回目の購入状況が錯雑
として、供述が二転三転し、そのうちに供述を諦めてしまいます。『ヘルシー月報』
についても、この錯雑としたなかで、供述する機会を失い、一度も供述していません。
逮捕以前に逮捕を予想してエバポレーターの購入を、総菜会社の話と結び付け
て創作し準備したのなら、公判で供述が、検察官のミスリードに惑わされて、
二転三転することはありません。


 

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